冷陰極には、写真に示したようなウイスカー密集体が使用されている。

(左)ウイスカーのSEM像。100 mm程度の長さのウイスカーが1mmx1mmに50万本成長している。

(右)ウイスカーの先端曲率半径は10〜30 nm。非常に鋭利である。このような先端からは電子が簡単に放出される。

実際の冷陰極はAl:ZnOウイスカー群をn-Si上に成長させ、さらに先端にアモルファス窒化炭素膜をコーティングしている。そこから電子を引き出し、その電子を写真では15mm程度のハート型に蒸着したEu:Y2O3膜に衝撃させている。Eu:Y2O3は赤色蛍光体なので、電子衝撃を受けて赤く発光する。きわめて安価に大面積に冷陰極を組むことができる。もちろん、蛍光体を青に変えれば青色ディスプレイになる。現状技術としては、8インチ冷陰極まで作製は可能である。(動作確認はまだ行っていない)

ウイスカーの詳細につきましては、「化学と工業」第52巻第8号(1999) 992-995あるいは「機能材料」第19巻第9号(1999) 5-14をご参照ください。

(上)大気開放型CVD装置概略図。長岡技術科学大学 故 鎌田喜一郎教授が長年にわたって育てた技術。非常にシンプルで低コストであるが、酸化物(単元素、多元素)のエピタキシャルウイスカー、近似単結晶厚膜、多結晶厚膜、アモルファス厚膜(いずれも0.1〜1mm程度は現実的な時間内に作製可能)の作製が可能。

酸化物の例として、ZnO, Al:ZnO, TiO2(anatase,rutile), Al2O3, SiO2, SnO2, MgO, In2O3, ITO, SrTiO3, BaTiO2, YBa2Cu3O7-xなど多岐にわたる例をあげることができる。

放出電流が大きいと、蛍光体の発光はさらに強力になる。

 

冷陰極、エピタキシャルウイスカーや大気開放型CVD法に関するお問い合わせは

長岡技術科学大学 化学系

齋藤秀俊

hts@nagaokaut.ac.jp

0258-47-9316(直通)

まで、お気軽にどうぞ。

 


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